FIA Formula 1 WORLD CHAMPION SHIP JAPANESE GRAND PRIX SUZUKA 2018
2018/10/5-7
 予選でリカルドのエンジンが壊れ、厳しい表情のクリスチャン・ホーナー。ルノーと喧嘩別れして来年からホンダと組む。今年のホンダエンジンとフェラーリ、メルセデスエンジンとの馬力の差は4〜50馬力と言われている。ルノーとはほぼ同等かホンダが上回っていると言う。来年トップとの差を30馬力以内に縮めることが出来れば、ナンバーワンシャシーのレッド・ブルと組むことで優勝のチャンスが出てくる。他のチームもまだまだ進化している。それでも来年への期待値は上がる。ホンダは来季用のエンジンを今年のスペック3とは違った仕様の新設計のエンジンになるらしい。現在のハイテクを屈指したエンジンの開発にこれほど苦労するとはホンダ自身が思ってもいなかったことだろう。F1の現場から離れていたエイドリアン・ニューウェイが戻ってきて、来シーズン用のホンダエンジンを搭載したレッドブルのマシンを開発中だ。来年が待ち遠しい!

 10月6日(土)
沖縄獅子舞がパドックを練り歩く メルセデス、フェラーリ、レッドブルのテント

アンソニーダビッドソン?マルク・ジェネ? 早くも今年のマシンが展示されていた
 土曜の予選はトロ・ロッソが思いの外好調で、ガスリー、ハートレーがともにQ3まで進出する。Q3では雨が降ると予想したフェラーリがインターミディエイトで出走するが、ほとんどのマシンがスーパーソフトでタイムを記録する。フェラーリは慌ててスーパーソフトに履き替えるが、今度は雨が降り出し、キミ・ライコネンは4番手のタイムを記録するもベッテルは9番手に落ちてしまう。1回目にタイムを出したハートレーが6位、ガスリーが7位になった。雨に助けられた部分もあるが、確実にホンダエンジンは進化を遂げている。
 土曜日は IQOSラウンジに招待され至れり尽くせりのおもてなしを受ける。
 予選後にキミ・ライコネンが来てくれた。実物は想像以上に男前で小柄に見えるが175cmの長身でがっしりとしている。F1最年長となってしまったが、熟練したテクニックと安定した走行はまだまだトップクラスだ。来年はザウバーに移籍するが、若手有望株のジョヴィナッツィと走るのを見るのが楽しみだ。来年はザウバーが躍進するかもしれない。
キミ・ライコネン ほとんどニコリともしない。他人に媚びることなんてまったくない。これぞ、男前!
フェラーリのエンジニア、、、 パドックからグランドスタンドを望む

ステアリング(表)

ステアリング(裏)

 10月7日(日)

 
グローブとミニヘルメット セバスチャン・ベッテル

サービス精神旺盛なベッテル、冗談もさえている

 決勝日は当然トロロッソの2台に注目した。ハートレーは出だしで遅れてしまうが、ガスリーは序盤でハースのグロージャンとフォースインディアのペレスとオコンと対等な走りを見せる。ところがフリー走行でトラブって、決勝を見据えた走行が不足しているトロ・ロッソは戦略ミスを犯してしまう。フォース・インディアの2台が先にピットインしてタイヤ交換を済ませると、ピットインを遅らせてタイヤがヘタりタイムが伸びないトロ・ロッソをアンダーカットしてしまう。さらに他のチームがミディアムタイヤに履き替えているのに、トロ・ロッソはソフトタイヤを選択してしまう。最後までタイヤが持たず、残り2周でサインツに10位を奪われてしまう。ダブルの戦略ミスを犯してしまう。ちなみに予選でガスリーのホンダエンジンはオシレーション(共振)が大きいトラブルがあり、修正をFIAに申請したが、何故か却下されてしまう。結果的にエンジンパワーを少し抑えて走ることになったことも結果に少し影響しただろう。レースはキミ・ライコネンとフェルスタッペンの接触で、ライコネンはフロントウィングに損傷をかかえ5位に沈んでしまう。怒涛の追い上げを見せたベッテルもフェルスタッペンとの接触で、一時は19位に順位を落とすも4位でフィニッシュ。フェルスタッペンは5秒のペナルティを受けるも3位に食い込む。そして、なんにも面白みがないメルセデスのハミルトンとボッタスのワンツーフィニッシュ。来年、レッドブル・ホンダが誕生したら、お願いだから冷静な走行をフェルスタッペンにお願いしたい。そして退屈だったトップ争いに割ってもらいたい。
   
チーム代表 マウリツィオ・アリバベーネ アントニオ・ジョヴィナッツィ
2019年からザウバーへ、将来のフェラーリドライバーか?
こんなに席が埋まっているのは久しぶりだ
ドライバーズパレード フェルナンド・アロンソ
ガスリー、サインツ ジャン・アレジ 息子が将来F1に?
どこにいても男前 ベッテルは愛想が良い
IQOSラウンジ。友人のおかげで至れり尽くせりのサービス。IQOSありがとう!
20年来のF1友人K氏。魂はフェラーリに売っても心はトロ・ロッソ・ホンダ
琵琶湖畔のホテルに宿泊 F1ではキャンギャルが絶滅危惧種に、残念!

MERCEDES  
 一時、フェラーリに追いつかれたかと思われたが、今年もメルセデスの圧倒的な強さが光る。多くのF1ファンが打倒メルセデスに燃えている。ハミルトンは速さだけではなく、巧みなレース運びをするようになった。レッドブル・ホンダが台頭してきても簡単にはトップの座は譲らないだろう。
ルイス・ハミルトン バルテリ・ボッタス

FERRARI  

 タイヤ選択やタイヤ交換に関する戦略ミスが目立ったフェラーリ。実際にはもっとポイントを獲得できたはずだ。来年はキミ・ライコネンに変わり、今年、ザウバーで活躍したルクレールがチームに加入する。F1はフェラーリが強くないと面白くない。

セバスチャン・ベッテル キミ・ライコネン

 RED-BULL  
 リカルドは度重なるルノーエンジンのトラブルに見舞われるも、来年のルノーへの移籍を決断。来年は安定感のあるリカルドに替わって、若いガスリーが加入する。一発の速さではリカルドを上回るフェルスタッペンは、強引な追い抜きによる接触が多い。もっと冷静になれれば将来のチャンピオンが見えてくる。来年は若いコンビで頂点を目指してほしい。
ダニエル・リカルド マックス・フェルスタッペン

 WILLIAMS  
 名門ウィリアムズが今年は最下位になってしまった。プライベートチームがなかなか勝てないようになってしまったが、ワークスに勝つことに価値がある。いつまでもこのままではないだろう。そして、今年テストドライバーだったクビサが来年戻って来れたらうれしい。間違いなくチャンピオンになる資質を持ちながらラリーのレース中の事故で右腕を切断寸前の負傷を負った。ほとんど動かなくなってしまった右腕を、賢明なリハビリで再びF1をドライブ出来るようになるまで回復した。もう一度クビサがF1でレースするのを見たい。
ランス・ストロール セルゲイ・シトロキン

 RENAULT  
 レッドブルと黄金時代を築いてきたルノー。群雄割拠の競争の厳しいF1の世界でいつまでもトップに居座り続けることは不可能だ。ホンダと同じく厳しい時を過ごしてきたが、彼らもいつまでも低迷しているわけがない。来年はリカルドが加わり、さらに前進することだろう。
ニコ・ヒュルケンベルグ カルロス・サインツ

 TORO-ROSSO  
 今年からホンダと組んで2戦目のバーレーンでいきなりの4位で世間を驚かせた。セッティングやレース戦略でトップチームとの差が如実にでてしまい、なかなかポイントを稼ぐことができない。特にタイヤのマネジメントが悪いのか?ハースのようにタイヤ専門のエンジニアがいたらもっと上位に食い込めるか?ガスリーは文句のない活躍を見せ、ハートレーは本当に良いやつなのだが、速さが不足している。来年はクビアトが戻ってくる。また、世間を騒がせてほしい。
ピエール・ガスリー ブレンドン・ハートレー

 HAAS  
 ハースはチーフレースエンジニアが日本人の小松礼雄氏だ。そして今年からチームに加わったのが、元ブリヂストンタイヤのエンジニア富塚裕氏だ。今年のハースの快進撃はフェラーリエンジンの性能アップの影響もあるが、何よりも富塚氏の加入によりタイヤ戦略がうまくなったことが大きい。昨年よりも着実に進化している。将来が楽しみなチームである。難点を言えばドライバーが二人共当たり屋と呼ばれるような走りを見せる。この二人がより冷静に仕事をするようになることも進化するための大切な要素だろう。
ロマン・グロージャン ケビン・マグヌッセン

 McLaren  

 語るのも寂しくなってしまうチームだ。かつてのセナ・プロ時代の栄光のマクラーレンはどこに行ってしまったのか?F1界トップクラスの名ドライバーアロンソを雄しながらのこの体たらく。昨年、責任のすべてをホンダになすりつけたつけは簡単には返せない。しばらく出口は見えてこないだろう。サインツとノリスではアロンソには及ばない。来年は最下位を争うチームになると予想するのは寂しい。アロンソがF1から離れてインディカーで再びホンダエンジン搭載マシンに乗る可能性が現実味を帯びてきた。ホンダエンジンでアロンソがポディウムの中央に立つことが見られるかもしれない。

フェルナンド・アロンソ ストフェル・バンドーン

 SAUBER  
 時々光って見えるのがザウバー。マシンは思ったほど悪くはなさそうだ。ルクレールの力もあって、ポイント以上に活躍しているように見える。来年はライコネンとジョヴィナッツォが加わり、中断を掻き回すことになるだろう。来年もライコネンの走る姿を見ることが出来るのはうれしい。
マーカス・エリクソン シャルル・ルクレール

 RACINGPOINT-FORCE-INDIA  

 名前はフォース・インディアが残っているがシーズン中盤にオーナーがランス・ストロールの父親に替わった。それまで取得していたポイントの59ポイントを足すと4番目にランクされるはずのチームだ。ペレスもオコンもそこそこの実力を持っている。ランス・ストロールに来年弾き出されるオコンは不運だ。ストロールも経験を積んでいるが、オコンには及ばないだろう。

セルジオ・ペレス エステバン・オコン

動画:予選(ガスリー&ハートレー)

動画:決勝スタート

IQOS提供画像

2017年

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