FIA Formula 1 WORLD CHAMPION SHIP JAPANESE GRAND PRIX SUZUKA 2015
2015/9/25-27
 ホンダが復帰してすぐに活躍できるなんて思ってなかったけど、ホンダの事だからシーズン後半には表彰台を狙える位置に来るだろうと期待していた。ところが、今のF1はそんなに甘くない。予想以上に苦戦するマクラーレン・ホンダを実際にこの目で見て確かめてきた。
 今年は思いがけないことに、友人がマルボロの抽選に当って金曜日のパドックパスを入手することができた。おかげで、フェラーリの大ファンにもなった。 2002年にルノーのパドックパスを借りてそこを見学したことがある。その時のアロンソはまだルノーの控えドライバーだった。フラビオ・ブリアトーレと一緒にルノーのパドック裏に小さくなって座っていた二十歳そこそこの若者が、後にワールドチャンピオンになるなんて当時は思いもよらなかった。一緒に連れションしたアレックス・ザナルディはその後CARTの事故で両ひざ上で切断するも、パラリンピックで金メダリストになった。背の高いザナルディは上から微笑みかけてくれて、とってもナイスガイだった。そんな昔の事を思い出しながらパドック内を見学した。
 今年も鈴鹿で会った友人達と一年分のF1談義をした。 たとえ、日本人ドライバーがいなくても、マクラーレンホンダが活躍しなくても、鈴鹿は楽しい。

MERCEDES
 憎らしいほど速かった。メルセデスのピットは見学する人が多くて、隙間からやっと撮ったショット。外見からエンジンが低重心であることがわかる。エンジンが優れているのはもちろんだが、サスペンションのセッティングとタイヤの温度管理が他チームよりも優れているのか?まるで、アクティブサスペンションのようにスムースにコーナーを駆け抜けていく。
ルイス・ハミルトン
 
ニコ・ロズベルグ

RED BULL

 非力なルノーエンジンで苦労しているが、フォース・インディアやロータスよりも良い結果を残しているのは立派だ。メルセデスもフェラーリもこのチームにエンジンを渡したくないのは当然か?
  鈴鹿ではメルセデスが昨年とほとんど同タイムであるのに対して0.6秒縮めている。しかも最高速は昨年とほとんど変わらずメルセデスよりも10km/h以上の差をつけられている。ちなみにフェラーリも0.5秒タイムを縮めている。弱点がエンジンであることは理解できるが来年はレッドブルがコース上にいないなんてことが起きるのか?ホンダエンジンでもそこそこの成績を残せそうだ。

 レッドブルのピットウォールスタンド
ダニエル・リカルド
ダニール・クビアト

FERRARI
 フェラーリのピットウォールスタンドにベッテルが来て何やら話し込んでいた。
セバスチャン・ベッテル
キミ・ライコネン

WILLIAMS
 チームランキングで3位につけているが、速さがあるのに結果がついてこない。マッサは他のドライバーを批判するけど、クラッシュの多いのはマッサにも責任があると思う。メルセデスが最新のエンジンを提供することを渋りだしたか?ウィリアムズのピットウォールスタンドで仲良く談笑するマッサとボッタス。
フェリペ・マッサ
バルテリ・ボッタス
 

McLAREN

 今年の鈴鹿の時点で昨年の予選タイムよりも1.2秒遅れている。トップからは3秒近く離されている。しかし、今シーズンが始まった時は昨年よりも3.5秒落ちという絶望的なタイムだったことを考えると、良くここまで来たということが正直な感想である。スタートダッシュや低速コーナーは悪くないので、確かにドライバーの言うとおりにエンジンの問題が大きいでしょう。最高速はロータスエンジンに近いが伸びがないので、ストレートエンドでの減速が他チームよりもはやいので簡単にパスされてしまう。MGU-K、MGU-Hのエネルギー回生システムが他エンジンよりも遅れている。コンパクトな設計が仇になって発熱による故障が頻出し、100%の力を発揮できていないと言われている。仮に100%発揮できたとしてもMGUをどのタイミングで利用するかのプログラムも遅れていると言われている。アメリカGPからは新しい設計のMGUが投入されると聞いているが、果たしてどの位改善されているのだろうか?いずれにしても現在のトークンで縛られたエンジン開発では来シーズンに劇的に進化することを期待できないか?アロンソもバトンも現役でいられるのはそんなに長くない。ホンダよ、お願いだから開発を急いでほしい。

 マクラーレンの育成ドライバーであるストッフェル・ファンドーネは今年のGP2チャンピオンだ。アロンソやバトンが引退した後にマクラーレンに座るであろうと有力視されているドライバーだ。この甘いマスクで速ければ人気出るだろうな。サインもらっとけば良かった。
マクラーレンのピットウォールスタンド
 ホンダの新井康久さん、俺は応援してる。
フェルナンド・アロンソ

 アロンソの風貌はまるでサムライ。こんなに忍耐強いなんて知らなかった。親日家でホンダの事も信じている。ホンダは来年、アロンソの期待に応えられるか?
 ピットFMでアロンソの叫び''GP2engine.GP2... AHHH!''を生で聞いてしまった。闘争本能は残っている。F1に有終の美を飾ってほしい。

 確かにどこのチームよりもリアエンドはスマートだ。他チームと違って低速からの加速時の音が低く激しく唸る。これってターボラグが大きいんじゃないの?他はもっと軽快に吹け上がっていく。素人の俺はなんとでも言うけど。ところで、雨の日の写真映りの悪さはなんだ?カラーリングがパッとしない。一番写真映りが良いのはやっぱりフェラーリだね。
 
ジェンソン・バトン
 F1でもトップクラスのナイスガイ。トークショーでもサービス満点。鈴鹿では引退報道が流れていたが、来年も走ることが決まり一安心。アロンソもバトンも元ワールドチャンピオンじゃないか。こんな後方にいたらダメだ。

FORCE INDIA

 後半戦に入ってコンスタントにポイントを稼げるようになってきた。メルセデスエンジンは偉大だ。

ニコ・ヒュルケンベルグ
 
セルジオ・ペレス
 ペレスがロシアGPで3位表彰台獲得。そう考えると可夢偉だってと思うのだけどね。タイヤの使い方を可夢偉に教えてもらったと言ってたが確実に成長している。

TORO ROSSO
 

 ホンダエンジン搭載か?などと勝手な憶測が渦巻いていたが、来年はフェラーリエンジンに落ち着くらしい。フェルスタッペンもサインツも将来が有望なドライバー。いずれワールドチャンピオンになるだろうね。

カルロス・サインツ
マックス・フェルスタッペン

LOTUS

 ロータスは存続が危ぶまれて、鈴鹿ではパドックパスも発給されなかったとか?金曜日は貴重なマシンを温存するためにほとんど走行しなかった。小松礼雄チーフレースエンジニアが悪戦苦闘し、メカニックは給料遅配パドック締め出しにも負けずに立派な成績を残している。来年からルノーワークス・チームに生まれ変わってからの活躍が楽しみなチームである。まだ一人空いてるドライバーズシートに可夢偉を入れてくれないかな?

MANOR

 来年はメルセデスエンジンを獲得。旧型のマシンに旧型のフェラーリエンジンではどうにもならない。こういう小さなチームがすぐ消えてしまうようなF1ではつまらない。ビアンキの悲劇から一年。オーナーが変わっても再び鈴鹿に姿を表した。頑張れ。

アレキサンダー・ロッシ

SAUBER
 フェラーリのセカンドチームと呼ばれていたが、来年はいよいよハースが参戦してくる。新興チームに負けるわけにはいかないだろう。
マーカス・エリクソン
 可夢偉よりも1秒以上遅かったエリクソン。でも最近ではチームメイトのナスルに良くついていけるようになった。あの頃よりは速くなった。

ピット
 最終コーナー方向
1コーナー方向

メインスタンド
 ベッテルが歩いてる。

観戦席
 今回はメインストレートエンドで観戦した。ストレートから1コーナー2コーナー、そしてS字まで見渡せる。
ピット方向
1、2コーナー

ゲルハルト・ベルガー
 日本式では学年はひとつ下になるが同じ年のベルガー。
  1988年にマクラーレンホンダ以外で優勝したのは鈴鹿でフェラーリに乗るベルガーただ一人。彼の一番の自慢らしい。デモランで1991年のF1日本GPで優勝したマシン「マクラーレン・ホンダMP4/6」で結構本気でアクセルを踏んでいた。当時のホンダV12エンジンの音は今のF1マシンよりも遥かに迫力がある。また、どこかのチーム監督になってF1に戻ってこーい。

ホンダRA615H 2015 McLaren-Honda MP4-30

 今年は仕方ないさ。来年頼むぜ。


マールボロパドックルーム
マルボロのパドックルームはこんな感じ
2階のテラス席から観戦できます。この下はピットです。

 食べ放題、飲み放題、おみやげ、ピット見学付。いたれりつくせりで本当にマールボロさん、ありがとうございました。
 マールボロの電子タバコの「iQOS」(アイコス)をよろしくね。

 デザート、日本人には大きい、甘い。美味しいけど、どんだけカロリーあんだか?

 

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